最初に正直に言います。訳アリ物件の売却で「写真を載せるべきか?」は、多くのオーナーが最初にぶつかる壁です。気持ちはわかります。写真は生活の痕跡も、物件の弱点も、容赦なく切り取ってしまうから。でも、だからこそ「載せ方」と「撮り方」を戦略にする。誠実さを守りながら、印象を最大化する。その鍵が“5カット”です。この記事では、会話型検索の読みやすい流れで、あなたの疑問にひとつずつ答えていきます。
写真が怖いのは、買い手の心理が見えているから
- 不安の正体は何?
「マイナスに見えない?」—この不安の裏には、買い手の第一印象が写真で決まりやすいという現実があります。物件写真は“物件の顔”であり、内見希望や問い合わせ数に直結する重要な要素です。よって、写真を載せない=比較対象から外れる、ということにもつながります。 - 訳アリなら不利?
訳アリ要素は隠せません。むしろ、誠実な開示と、魅力が正しく伝わる「構図・明るさ・整理整頓」を徹底することで、内見意欲を引き出せます。現場のプロも、物件写真の質が反響を大きく左右する、と繰り返し指摘しています。
「写真を載せるべき?」の答えは“Yes”。ただし「どう載せるか」がすべてです。
写真掲載のメリットとデメリット
主要ポイントの比較表
| 項目 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 第一印象 | 問い合わせと内見の母数が増える | マイナス要素が強調される可能性 |
| 信頼性 | 誠実さの可視化、情報の非対称性解消 | 説明不足だと逆効果 |
| 効率 | 反響率向上、見込み客の質が上がる | 撮影・編集の手間がかかる |
深掘り Q&A
- Q:生活感が出るのが怖い。どうすれば?
A:生活感の「出る/出ない」は、片付けと光のコントロールでほぼ決まります。撮影前の準備(片付け・除菌・不要物の一時撤去)と、自然光+照明の併用が基本。スマホでも十分な成果が期待できます。 - Q:訳アリ要素はどこまで見せる?
A:瑕疵の核心(例:壁のシミ、設備不具合、事故履歴の関連箇所)は、“正面から小さく1枚”より“距離感と文脈を含めて1枚”のほうが伝わります。つまり、問題箇所は「全体の明るさと整頓を保ったうえで、角度と距離を工夫し、説明テキストで補う」ことが重要です。
“5カット”の基本構成と撮り方
「何枚載せる?」と迷うなら、まずは“5カット”。過不足なく、買い手の判断材料を満たしつつ、生活感の露出を最小化します。
5カットの全体像
| カット | 目的 | 撮り方のコツ | NG例 |
|---|---|---|---|
| 外観 | 立地・建物の印象 | 午前〜午後早めの斜光、歪み補正、少し斜めからの広角 | 真上・真横からの歪んだ画、逆光で暗い |
| リビング | 主空間の広さ・明るさ | 片付け徹底、腰高カメラ、窓方向を対角で、照明オン | 洗濯物・ケーブル露出、床の足跡 |
| キッチン | 清潔感・設備の把握 | 生活用品撤去、天板を見せる、IH/コンロ等の状態 | まな板・スポンジ・調味料の乱雑 |
| バスルーム | 水回りの衛生感 | 水滴拭き上げ、鏡の曇り除去、照明強め | カビ・髪の毛残り、蓋・洗剤の放置 |
| 問題箇所 | 誠実な開示 | 全体明るさ維持、距離感を持って斜め構図、説明文併記 | 局所のアップだけ、暗く不気味な画 |
外観の撮り方(深掘り)
- 光の選び方:逆光は避け、建物の立体感が出る時間帯に。曇りなら白飛び減、晴れなら影のコントラストを構図で活かす。
- 構図:水平・垂直を意識。広角で斜め(対角線)に入れると奥行きが出ます。
- 周辺要素:ゴミ集積所や工事車両が映り込むと印象ダウン。可能ならタイミングをずらす。
リビングの撮り方(深掘り)
- 片付けルール:床面とソファ周りを“空”に。ケーブルやティッシュ箱は箱ごと消す。ラグは毛並みを整える。
- 高さ:腰の高さで水平。スマホでも、床面が広く見える角度を選ぶと効果的。
- 光:窓からの自然光+全照明オン。暗所は補助灯で影を薄く。
キッチンの撮り方(深掘り)
- 生活感カット:スポンジ・食器・調味料は“全部撤去”。天板とシンクの面を広く見せる。
- 設備見せ:IH・コンロの口数、レンジフード、収納の奥行きなど、買い手が気にする要素を“1枚の中に”入れる。
- 衛生感:水跡を拭き、金属は軽く磨いて反射を均す。
バスルームの撮り方(深掘り)
- 鏡・ガラス:曇り取り→乾拭き。水滴は“ゼロ”に近づける。
- 構図:浴槽の曲線と壁の直線を対角に。白基調なら露出少し明るめに設定。
- 小物:シャンプー、洗面用具は撮影時だけ撤収。
問題箇所の撮り方(深掘り)
- 見せ方:“ホラー”ではなく“記録写真”。全体を明るく保ち、距離と角度で文脈を与える。アップだけは避ける。
- 補足説明:写真のキャプションで「現状」「発生時期」「対応可否(交換・補修の見込み)」を添えると、買い手の不安を軽減できます。
生活感を隠す工夫と撮影テクニック
撮影前チェックリスト(持ち物と準備)
- 持ち物:
- 除菌シート類:水回りの拭き上げに必須。
- ゴミ袋・ビニール袋:不要物を一時退避。
- スリッパ:床の足跡防止。
- 照明確認(電気開通):昼でも点灯が必要。
- スマホ充電:電池切れは命取り。
- 準備:
- 全室の照明点灯+自然光:“とにかく明るく”が基本。
- 水平・垂直の意識:歪みは“素人感”を強めるので最優先で矯正。
- 撮影順:外観→リビング→水回り→キッチン→問題箇所→周辺(必要なら)。
撮影のコツ(スマホでOK)
- 広く見せる角度:部屋の対角へ向けて、手前に床面を少し入れる。奥行き強調で“広く見える”。
- 三分割法・対角線構図:主被写体をグリッドの交点に置くと安定感。
- 露出と色温度:暗くならないよう露出を微調整。水回りは色温度が高すぎると黄ばみ感が出るので注意。
- 編集の許容範囲:明るさ・歪み補正・軽微な色補正のみ。事実を変える加工はNG。
物件写真は“セールストーク”。「空間を見せる」「設備を見せる」を意図的に撮り分けると、伝わる密度が上がります。
誠実さと印象のバランス:隠さない、煽らない、誤魔化さない
誠実さのフレーム
- 事実の開示:問題箇所を1枚以上で提示。誠実さは長期的な「価格交渉の安定」につながります。
- 文脈の付与:写真単体より、簡潔な説明(現状・補修可否・費用感の目安)で不安を言語化してあげる。
- 過度な演出の回避:HDRの過剰使用や色味の極端な補正は「実物と違う」リスク。信頼を損ないます。
「魅力の最大化」のフレーム
- 強みの特定:光が入る時間帯、抜け感のある窓、収納量、動線。推しポイントを“写真1枚に1つ”明確化。
- 余白を作る:家具・小物を引き算して余白を確保。空間の“呼吸”が見える写真は強い。
- 説明と順序:外観→主空間→設備→水回り→問題箇所の順で、買い手の“期待→理解→納得”を導く。
よくある失敗と対策
- 失敗:片付け前に撮影
- 対策:最低30分の整理整頓。床・カウンター・水回りの“可視範囲”を最優先で空に。
- 失敗:暗い部屋で撮影
- 対策:全照明オン+カーテン全開。露出を上げすぎず、影を薄くする。
- 失敗:問題箇所の“寄り”一枚だけ
- 対策:寄り+引きの2枚構成で、位置と規模感を伝える。
図解:構図と生活感カットのイメージ
図1:リビングの基本構図(対角線)
玄関側から部屋の対角に向けて撮影。手前に床面、奥に窓。カメラ位置は腰高、水平。家具は壁側へ寄せて“通路”を作る。
図2:キッチンの“設備見せ”
斜め45度から、天板・シンク・コンロ・レンジフードが同一フレームに入る角度。調理器具類はゼロに。照明直下の反射を避ける位置取り。
図3:問題箇所の“寄り+引き”
引き:部屋全体の明るさを保ったまま、問題箇所が画面の1/4程度に入る構図。
寄り:テクスチャ(シミ・割れ)の状態を正面から。キャプションで現状説明。
実践テンプレート:撮影当日の動き方
タイムライン(目安90分)
- 到着〜10分:全照明点灯、窓開け、換気、生活用品の撤去(袋へ)。
- 10〜25分:水回り拭き上げ、床の足跡対策、鏡・ガラスの曇り取り。
- 25〜40分:外観撮影(時間帯がよければ先に)。
- 40〜70分:リビング→キッチン→バスルーム→問題箇所。各3〜5枚撮影し、後で5枚に絞る。
- 70〜90分:明るさ・歪み補正(軽微)、キャプション作成。「現状」「補修可否」「推しポイント」併記。
会話型検索の疑問に答えるミニQ&A
- Q:スマホでもいける?
A:十分。広角レンズ付きの最近のスマホなら、露出と水平に気をつければプロ並みの印象に近づけます。 - Q:何枚まで載せればいい?
A:まずは“5カット”の核を作ってから、補足(収納・眺望・周辺施設)を3〜5枚追加。買い手の判断材料が過不足ない量に調整。 - Q:どこまで編集していい?
A:明るさ・歪み補正・軽微な色補正はOK。壁の傷を消す、窓外の景色を差し替えるなどはNG。信頼性を損ないます。
事例シナリオ:訳アリ要素ありでも反響を上げる
- Before:暗いリビング、キッチンに生活用品、問題箇所をスマホのズームで寄り過ぎ。
- After:対角線構図で明るいリビング、キッチン天板クリア、問題箇所は引き+寄りの2枚で位置関係と状態が明瞭。キャプションで「現状/補修見込み」を併記。
- 結果のイメージ:比較写真だけで反響率が上がるケースは実務でも多数。写真は“売却の入口”です。
参考情報と外部リンク
- 不動産ポータルの撮影テクニックと重要性の総論
反響が増える物件写真の基本と撮影ポイント、スマホでも実践可能なプロのコツを詳説【イエウリ記事】。写真の優先度、事前準備、部屋別の撮影ポイントまで網羅。 - より深く学びたい方向けの長尺ガイド
物件写真の考え方と現場での失敗・成功事例を含むロングガイド。構図理論も含む【note記事】。 - スマホ撮影とAI活用の最新動向
スマホ前提での反響向上術、光・構図・編集の境界線、AI加工具合の考え方など【カグオク】。 - 基礎を固めたい方向けの保存版
水平・垂直の徹底、広角・斜め構図の良さ、外観・内観の撮影条件などの基礎解説【CHINTAI】。 - 実務チェックリストと持ち物の参考
スマホの充電、除菌シート、照明点灯など、当日役立つ準備項目が具体的【賃貸知識BANK】。
さらなる売却戦略:専門サポートを“情報として”知っておく
「自分で撮ってみたけれど不安が残る」「訳アリの伝え方に迷う」。そんなときは、訳アリ物件に特化した専門サービスを“選択肢のひとつ”として知っておく価値があります。例えば、訳あり物件の専門店【ラクウル】は、写真の扱いと誠実な開示を含む売却支援に強みを持つサービス。状況に応じて相談することで、撮影・掲載・説明の一連をプロの目で整えてもらえる可能性があります。詳細は公式情報をご確認ください。露骨な勧誘ではなく、こうした窓口が“情報としてある”ことを知っておくだけでも、心強いはずです。
結論:写真は必要。“5カット”で誠実さと魅力を同時に届ける
- 直球の結論:訳アリ物件でも、写真は載せるべき。買い手は写真で“行ってみたい”を決めます。
- 成功の型:外観/リビング/キッチン/バスルーム/問題箇所の“5カット”が核。生活感の削り方と光の使い方で印象は劇的に変わる。
- 守るべき線引き:編集は軽微に。事実は隠さない。説明で不安を解く。これが信頼と価格維持の近道です。
- 不安が残るなら:専門店という選択肢を“情報”として持っておく。撮影から説明までの伴走は、結果的に時間と反響を最適化する助けになります。
あなたの物件が持つ「良さ」と「現状」を、誠実に、でも魅力的に。写真は、言い訳のためではなく、真っ直ぐに伝えるための道具です。今日の“5カット”から始めましょう。
Sources:
イエウリ公式「スマホでも反響が増える物件写真が撮れる!プロ直伝の撮影テクニック」
note「不動産物件写真の全て|撮り方完全ガイド」
カグオク公式「【プロ直伝】物件写真の撮り方完全ガイド」
CHINTAI「【保存版】物件写真撮影の基本」
賃貸知識BANK「スマホで完結!反響のとれる物件写真の撮り方」


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